阪神高速の工事で長柄運河の跡が無くなります
淀川大堰がある(都島区毛馬町4丁目と東淀川区柴島2丁目にまたがる)毛馬町より下流の淀川は、明治に大規模な治水工事を行い、今の太くてまっすぐな流れになりました。それまでの淀川は、中津川と呼ばれ、グネグネ曲がり、大雨が降るとあちこちで氾濫していました。
今の太くてまっすぐな流れの淀川を最近ではあまり呼ばなくなりましたが、「新淀川」と呼びます。新淀川を作るときに、掘削した土などを運んだりするために、新淀川に並行して、「長柄運河が作られました。」新淀川完成後は、工業用水や水運にも使われていたと言います。

長柄運河と現在の中津
長柄運河は、毛馬の閘門から此花区の伝法まで流れていました。淀川に沿って流れているのでは、此花区の大開までで、昭和40年代に埋め立てられました。現在は、運河の跡が草むらになっていますが、2018年から淀川左岸線の工事が始まり、このあたりの風景も大きく変わろうとしています。
中津から大開にかけては、2019年9月の様子を撮影した物をYouTubeにアップロードしています。
運河にかかる2本の橋が近々撤去される
この長柄運河跡に現在もかかっている2本橋が、2019年内に撤去されるそうです。1本目は、富島神社の横の道をまっすぐ、淀川に向かったところ能勢街道があったと思われる場所にかかる橋。
画像のように中津リバーサイドコーポのすぐ横です。

もう1本は上の橋から阪急側に行ったところにある中津二之橋です。

2本の橋は材質も構造も非常によく似ていて、同時期につくられたものと思います。橋には、大正14年10月架設と製造したメーカーのプレートがあります。

現在の様子
上記はまだ見晴らしのよかった2014年当時の画像で、2019年現在は阪神高速淀川左岸線の工事がはじまって見晴らしは当時のようによくありません。

長柄運河は埋め立てられた後地下にその存在があったとは聞いていましたが、今回この工事でその地下部分を見ることができます。

この様子を見ることができるのは期間が限られていますので、見に行く方は、お早めに。そして、2019年内にこの2本の橋も撤去されるといいます。撮影に行かれるなら2019年11月中がいいのではないでしょうか。2019年11月の様子を動画にしました。
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